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私が通っていた大学の近くには、大きなダムがありました。大学は山の上の方にあり、最寄りの駅からでもバスで三十分はかかります。そんな場所ですから、 秋には霧も出ます。危険な山道で霧が出るとなると、車がよくダム底に転落するのです。首坂という名称からして不気味で、昔から「神隠し」伝説が残っていま す。 ところが何故か地元の業者や警察はそうした車を引き上げようとはしません。引き上げても必ず死体がなくなっていて、結局のところ事故以外には考えられないという結論になるからだそうです。 かなりの台数が沈んでいるはずだし、それを見たいからと私の友人は潜ってみることにしました。ダイビングの免許を持つ彼は、ダムができる前の地図をチェックして潜りました。 しばらくしてあがってきた彼は大興奮でまくし立てました。 どうやら死体が見つかったそうなのです。彼らは全員ダム底のお堂にかたまっていたらしく、古地図を見るとなるほど彼が言うように地蔵堂と書かれた場所がありました。 地蔵があるのかと聞いてみましたが、彼は無かったと言います。代わりにおかしな像があるらしいのです。蛸のような足と蝙蝠のような羽を持つ像が。彼は、今度はそれを取ってくると言い残したまま行方不明になりました。 彼の死体がダムにあることは間違いないのですが、誰も確認しにいきません。 それから数年が経ちますが、今だに事故は起こりますし、死体は引き上げられず、そこにどんどん貯まっているみたいです。
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ニコの日記から 6/19(火) 今日、地蔵堂が閉店した。社長は旅に出るという。 よっちゃんはクビになった。一海ちゃんとの結婚も もうすぐなのに、ヒドイと言ったら「よっちゃんは 何やってもプロフェッショナルだから大丈夫」だって。 実はわたしも心配していない。 社長にお別れのあいさつをして外にでると、ロボの携帯がなった。 レア商品入荷の知らせを聞いたロボはすっ飛んでいった。 あいかわらずなヤツだ。 あの曲がり角を曲がるまで、わたしは平凡な日常に退屈さを 感じていた。それがあの日、三日坊主にあったことで何かが 変わった。ロボや地蔵堂の二人と出会い、いろんな事件を解決した。 非日常で刺激的で楽しい毎日だった。 でももういいかな。家族とか友達とかあたり前の日常が 大切なんだっていろんな事件にあたって思ったんだ。 そのことに気づいてない人たちに「世の中捨てたものじゃない。 すぐそこにあなたの大切なものはあるんだよ」と思ってもらいたい。 それがわたしの夢かな。 そういえばロボ、新商品買えたかな? オタクでスケベだけど、なんでも正面から受け止めて くれたよなぁ。いい下僕だったロボが立てこもり の犯人を説得したときは見直したよ。 誕生日が一緒とわかって「おれたち友達だろ」とロボ流の お祝いをしてくれたとき、わたしのなかで何かがはじけた。 もうこのときにスイッチは入っていたのかもしれないね。 ずっとロボといたいよ。 昭子さんのことはあったけど、もどってきてくれた。 それにあんな瞳で謝られたら許さないわけにはいか ないじゃない(笑) でもね、あれ以来ときどきロボの声が聞こえないときがある。 耳のいいわたしがだよ(笑) ロボにとって何が幸せか、何が夢か聞いたよね? ロボの答えはわたしの心に何の波紋も起こさなかった。 現実の中に幸せを感じてくれないロボへの失望のせいかも しれないし、そこにロボの誠実さを感じ取れなかったからかな。 ロボ、今でも大好きだよ。 でももうわたし、行くね。ロボのこと絶対忘れないよ。 さようなら、ロボ。さようなら、わたしの初恋。
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全62札所。寅年本開帳 本開帳でも開帳しない札所もあるらしい? 札番 寺社名 所在地 電話番号 霊場本尊 宗派 納経所 第1番 岩富寺 富津市亀沢135 0439-66-1325 真言宗智山派 第2番 第3番 第4番 浄光寺 富津市亀田1138 0439-66-1133 真言宗智山派 第5番 圓鏡寺 富津市八幡358 0439-66-0759 真言宗智山派 第6番 像法寺 富津市鶴岡719 0439-66-0755 真言宗智山派 第7番 慈眼寺 富津市笹毛595 0439-66-0035 真言宗智山派 第8番 東明寺 富津市湊220 0439-67-1610 真言宗智山派 第9番 大圓寺 富津市数馬168 0439-67-0588 真言宗智山派 第10番 善福寺 富津市更和191 0439-68-0141 曹洞宗 第11番 圓正寺 富津市不入斗186 0439-67-2257 真言宗智山派 第12番 薬王寺 富津市竹岡9 0439-67-0355 真言宗智山派 第13番 第14番 第15番 第16番 第17番 第18番 第19番 関山堂 第20番 腰越薬師堂 第21番 山居薬師堂 第22番 谷之薬師堂 第23番 蕨原薬師堂 第24番 鹿原地蔵堂 第25番 第26番 小塚堂 第27番 岩本薬師堂 第28番 小志駒薬師堂 第29番 峯薬師堂 第30番 寺尾薬師堂 第31番 小畑薬師堂 第32番 神徳薬師堂 第33番 東光院 富津市御代原254 0439-68-1391 真言宗智山派 第34番 水澤薬師堂 第35番 福寿院 第36番 光明寺 第37番 第38番 第39番 第40番 海龍寺 富津市売津50 0439-67-2350 曹洞宗 第41番 第42番 第43番 第44番 第45番 川田不動堂 第46番 第47番 中倉地蔵堂 第48番 普門寺 第49番 大田和地蔵堂 第50番 第51番 第52番 第53番 第54番 西光寺 富津市数馬364-1 0439-67-1595 真言宗智山派 第55番 第56番 第57番 第58番 第59番 第60番 第61番 寺谷薬師堂 第62番 太田山王堂
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石川県金沢市本多町の曹洞宗 大悲山長谷院(だいひざん ちょうこくいん)をお訪ねしました。 金沢三十三観音霊場の第2番札所です。 現在、本堂等伽藍は取り払われ、跡地には地蔵尊のみ残されています。長谷院の法統は埼玉にて受け継がれ、御本尊十一面観音菩薩像は龍国寺に安置されています。 新たに礼拝堂が建立され、「金沢三十三観音二番札所」の門柱も地蔵堂も麗々しく再興されました(201801追記) 所在地 石川県金沢市本多町3-4-1 連絡先 埼玉県北足立郡伊奈町栄1-96(長谷院埼玉連絡所)
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地蔵堂でまだ働いている。ニコ高1で、一昨日の伊豆の泊まりがけの任務で、ロボと成り行きでしてしまった。 **** **** そして今日、ロボは激しい雨の音と騒がしく階段を駆け上がってくる足音で目を覚ました。 [AM8時] ガチャ 「ロボ?まだ寝てんの~?」 制服姿のニコが呆れた顔をしながら玄関に立っていた。 「いいだろ~。休みなんだから…ん~」 下がってくる瞼に負け、またベッドに顔を沈めた。 「ちょっと寝ないでよ~、大変なんだってば!ロボッ!」 ニコに肩を揺らされ、仕方なく起きた。 「どうしたのぉ?今日学校でしょ?」 「学校なんて、行ってる場合じゃないの!そんな事より大変なんだって!」 怒鳴るようなニコの声に思わずロボもイラっとしてしまう。 「だから何だよ~?」 ニコが急に声を小さくして喋りだした。 「耳が…耳がね。聞こえなくなったの。普通には、聞こえるんだけど。前みたいに、聞こえないの。 ねぇどうしよう!ロボ~」 「え!?いつから?だって仕事の時は…」 一昨日の仕事の時は、聞こえてたんじゃなかったっけ? 「分かんない。ただ今日起きたら、一階のテレビの声とか、トーストが焼き上がった音とか全然聞こえなくて… おかしいなって思って」 正直、昨日はロボとしちゃったって事で頭がいっぱいだったし。 「病院、病院は?」 ニコが首を振る。 「無理だよ。分かってもらえる訳ないよ」 それもそうか…。 「取り敢えず、地蔵堂にも知らせなきゃ。ロボ行くよ!」 ニコがロボの腕を掴んで、引っ張る。 「行くって、俺も?」 「当たり前でしょ?仕事を続けられるかの、ピンチなんだからね?」 「はいはい。」 ロボに触れて、ロボの着替える姿をみると顔が紅くなるのが自分でもわかった。 「ニコ?もう出れるけど…ニコ~?」 ニコの顔を覗き込むと顔を真っ赤にしたニコがいた。 「あっ!ロボ、雨凄いから車出してね。」 ロボがクスッッと笑った。 「は~い。」 【地蔵堂】 「そう、聞こえなくなっちゃったのね。」 「はい…」 「何で、っすかね~?」 コーヒーを運んできたよっちゃんが言う 「昨日の任務で疲れたんじゃないかしら?泊まり掛けにさせちゃったし。」 「はい…」 昨日の事を聞かれると、何でか顔が紅くなる。 「ココのトコロ立て続けにニコに任せちゃってましたからね。」 「ニコ、疲れてたんだよ。」 ロボも、隣で言ってくれる。 「うん。戻るといいんだけど…。」 もし戻らなかったら、もう此処でこうやっていられないのかな…。 社長が思い出したようにハッと目を開けた。 「そう言えば………でもねぇ~…」 アタシの顔を何度も見ては、また煙草をふかす。 「気になるじゃないですか!教えて下さい。」 ニコの真っ直ぐな瞳に負け、社長が煙草の火を消しゆっくり喋り出した。 「それじゃあ、言うわね。前に聞いた事があるの。 ニコのように特別な力を持った子は、その力をずっと持ち続けるために、異性と結婚も付き合う事もしないの。 女になる事で、その力を無くしてしまうって言われてるのよ。」 「……社長~、難しいっす。」 よっちゃんがツッコミを入れる。よく言ってる意味が分からない。 「フゥ…つまりね、ずっと処女でいるって事よ。その能力が欲しければね。」 シーン えっ… 「…エェ・!?」 固まってしまったアタシとは正反対に、ロボが叫ぶ。 いきなり大声を出したから、ロボはよっちゃんに怒られてる。 「ったくうるせぇなお前は!?何だ、そんな事っすかぁ~?ニコにはな~」 アタシにはまだ早い…話じゃないんだよぉ、よっちゃん…ゴメン。 「そ、そうだよ。アタシにはまだ、関係ない話だね。えへへへ」 何だか一気に緊張して、アタシはコーヒーを一気に飲んだ。 「ニコ、喉渇いてたのか?ジュース持って来てやるよ。」 よっちゃんが台所に入って行ったのを、横目で社長が確認した。 「しちゃったの?」 社長は、明らさまに挙動不審なロボの顔を見て言った。 「なんで、ロボを見て言うんですか?」 社長がアタシに顔を寄せて小声で 「私に嘘は通用しないのよ。」って言った。 社長……もぅ、ロボもしっかりしてよ。 「はい、オレンジジュースな。」 よっちゃんが戻ってくると、社長は話をかえた。 「ニコ、仕事のことは気にしなくていいのよ。暫く休みなさい。よっちゃんがその間うんと働くって!」 「俺っすか~?」 「そうよ。この前よっちゃんが割ったお皿、あれ高いのよ~。」 よっちゃんが泣きそうな顔をしてる。 「分かりました!働きますよ。」 ゴメンねよっちゃん、アタシが役に立たなくなったからだね… 「ニコ、暫くはゆっくりして、また何かあったら連絡して頂戴。」 社長が優しい目をして、アタシに喋る。それが、また辛かった。 「…じゃあ失礼します。ロボ行くよ?ロボ~!」 固まったままのロボを引っ張って地蔵堂を後にした。 「分かりやすい子…」 「社長、なんか言いました?」 「別に~。」 よっちゃんは、知らないほうがいいわ。手下をどうするか分からないものね。 【車内】 地蔵堂からの帰り道、朝より勢いを増した雨音と、ワイパーがせっせと働く音だけが車内に響いていた。 「アタシ、もう地蔵堂で働けないのかな…?」 ロボに話すためにじゃなくて、独り言みたいに出てきた言葉だった。 「ニコ、ゴメンな。」 ロボが申し訳なさそうに謝ってくる 「何で、ロボが謝るのよ。」 「だって、社長の話が、もし当たってたら、そしたら俺のせいでしょ?」 「違うよ。」 ニコが下を向いてうつむく。 「でも…」 「違うってば!それにもし、社長の話通りロボと…そそうゆう事したからだったとしたら、アタシは逆に 納得できるの。…アタシは後悔してないからさ。 だから、ロボが謝る事なんて何にもないよ。」 顔を真っ赤にしながら、ニコが笑った。 無理して作ったニコの笑顔に、ニコはずっとスパイを続けたかったんだろうという思いがヒシヒシと 伝わってきてた。 ただ、うんって頷いて笑い返す事しか出来なかった。 「それに、そうって決まった訳じゃないし、暫く休んだら元に戻るかもしれないしさ。」 ニコに、何をしてあげれるんだろ。俺なんてニコを苦しめてばっかで… 「…そうだよな。ニコも暫くは、普通の高校生らしく、学校行って遊んでみなよ。」 「……ぅん」 ロボ…、それって、暫く会わないでいようって意味なの? それから、2週間が経った。ゆっくり休んでも、ニコの耳は治らなかった。 ロボとはずっと連絡をとってなかった。ロボは、アタシを避けてるみたいだった。 【ロボの部屋】 今日は部屋に上がって、ロボが帰って来るのを待つ事にした。 「汚なっ!」 ロボにしては、掃除も洗濯も全然出来てなかった。 「しょうがない。してやるか~。」 洗濯物も、子供の服みたいに汚れてるし…毎日何してんだか。 [PM6時] ガチャ 「ロボ、お帰り~」 久々に会ったロボは、疲れた顔をしていた。 「あ~、ニコ~!来てたんだぁ。」 「うん。今日暇だったしさ。夜ご飯一緒に食べようかなって思って。」 鍋いっぱいに作ったカレーを見せると、ロボは鼻の頭にカレーが付きそうなほど近づいて匂いを嗅いでいる。 「旨そうな匂い~。でも、俺これから出掛けなきゃいけなくて…ゴメン。」 ロボがネクタイを外すと、後ろを向いて着替え出す。 「そっか!…アタシこそ、いきなり来てゴメンね」 どこに行くの?なんて聞けなくて 「ニコは、ゆっくりしてってよ。あっ?洗濯してくれた?」 ベッドの上に干された服に、ロボが指をさしていた。 「うん。しといた。」 「有りがと~。」 何だかテンションの高いロボにイラッとする。 「ニコ、耳はどう?」 軽く聞くのが、またアタシをイラッとさせた。 「変わんないよ。…アタシもう帰るね。」 サラダを冷蔵庫に入れ、勢いよく扉をしめた。 「ニコ、怒ってる?後でちゃんと食べるよ?」 「違うよ。そんな事で怒ってるんじゃないよ。ロボ…アタシの事避けてる?」 ニコがウルウルした瞳で、ロボを見た。 「避けてないよ~。」 子供をあやすような声を出すロボが、またニコを怒らせた。 「嘘…2週間、全然連絡してくれないしさ。ロボは後悔してるんでしょ?アタシとした事、ロボはできれば 良かっただけなんでしょ?!誰でも良かったんでしょ?」 「ニコ、違うんだって。」 ロボがアタシの肩を掴んだ手を振りほどいた。 「触んないで!ロボとなんかしなきゃよかった…。返してよ。アタシの自慢!アタシの居場所…ロボなんて、 最低だよ。」 やっぱり、俺のせいかもな… カンカンカン ニコが階段を勢いよく降りて行く足音が響いて、ロボはハッとした。 ロボはベッドの上の洗濯をまくって、窓から顔を出して、ニコを呼び止めた。 「ニコ~!!俺ちゃんと話すから。明日、明日来て?待ってるからな~。」 「……バカ」 バカバカ、ロボの自己中。 【次の日】 真っ直ぐロボに部屋に行く気になれなくて、地蔵堂に寄ってみる事にした。 地蔵堂 「あら~、ニコじゃない。来たのね。」 社長1人で、よっちゃんは外出中のようだ。 「お久しぶりです、社長。」 「座って頂戴。久しぶりね。調子はどうなの?」 社長に誘導され、ソファーに腰を下ろした。 「まだ…。やっぱり治らなくて、ゴメンなさい」 ニコが頭を下げて謝る。 「謝らなくていいのよ。」「…でも」 現によっちゃんは働きに出てるみたいだし… 「社長~、オタクの野郎今日は休ませろとか言って…! おぉ、ニコ来てたのか。」 そこに丁度よっちゃんが帰ってきた。 アタシが居た事に気づかず、喋ってしまった事に口を抑えている。 「よっちゃん!オタクって、ロボと何かあったの?」 「ぁ~の~、それは…ねぇ、社長?」 よっちゃんが社長に助けを求める。 「ニコ、何も聞いてないのよね?」 急に社長がキリッとした顔になった。 「はい、聞いてません。教えて下さい!」 社長が煙草に火を付けると話し出した。 「あの子、ニコの手下は、ニコの耳がもし戻らなくても、自分がその分頑張るから、ずっとニコに仕事を させてあげたいって言ってたのよ。何でもするからって。」 ロボ…アタシのために。 「だから、何でもいいから働かせろってさ。」 よっちゃんも半分笑いながら話してくれた。 雑用だけど、ここ最近は毎日仕事させてたらしい。 「アタシ…」 一方的に勘違いして、ロボを責めて、最低なのはアタシだ。 「ニコ、あなたの耳は確かに役に立っていたわ。でも、ニコと手下が初めて二人で此処に来た日。 私はあなたが耳がいいなんて、知らなかった。だけれど、スパイになって欲しいと思ったの。 ニコ、あなたはどう?まだ続けたいの?」 アタシだったんだ。だめなのは… 「アタシは、続けたいです。」 「そう…それなら決まりね。これからも宜しくね。ニコ」 社長が左手を差しだし、私も手を出して、しっかり握手をした。 「そうと決まったら忙しくなるぞ~!」 よっちゃんも、満面の笑みではしゃいでいる。 「でも、今日はもう帰れ。なっ?」 ロボの所に行かなきゃ、全部謝らなきゃ。 「じゃあ、また来るから。」 ニコは急いで地蔵堂を後にした。 ニコの久しぶりにみた笑顔を見送った。 「よっちゃんも気を使えるのね。ニコとロボの事反対すると思ってた。」 社長が関心したように、よっちゃんを見つめた。 「あの~?なんの事っすか?」 とぼけた顔をしたよっちゃん。 「なんの事って、よっちゃん知ってたんじゃないの?よっちゃんって鈍感ね~。」 頭の中のパズルを一つ一つ照らし合わせ、よっちゃんも気付く。 「え!?マジで?知らないっすよ~。」 よっちゃんはその場に、倒れこんだ。 「よっちゃんも、恋のお勉強頑張りなさいね。」 【ロボの部屋】 走って、走って、ロボの部屋の前に着いて、そっと扉を開けた。 「ロボ~?…寝てる」 ちゃぶ台で、カレーのお皿を抱えて寝ていた。 「カレーちゃんと食べたんだ。」 あんなにたくさん作ったカレーは、綺麗に無くなっていた。 「ん~…ニコ?」 ロボが目を覚ます。 「来てくれないかと思った。」 「ゴメン。遅くなっちゃった。本当にゴメンね?」 ちゃぶ台に座っているロボに抱きついた。 「ん?ニコ、急にどうした?」 「何にも知らないくせに、ロボの事、勝手に責めちゃってゴメン。いっぱいゴメンね。」 「ニコ、謝ってばっかり。」 ロボがアタシの背中をトントンと叩く。 「さっきね、地蔵堂に行ってきたの。ロボの事も聞いた。アタシね、社長にスパイを続けさせて欲しいって、 頼んで来た。 ロボ…アタシとまた仕事してくれる?」 ロボが大きく頷いた。 「うん!する。仕事しよう?俺が手伝うから。」 近くで見たロボは、傷だらけだった。頑張り過ぎだよ。 「仕事のことも、ありがとう。ロボが毎日働いてくれてたのに、昨日はアタシ、勝手に怒ってゴメン。」 アタシって自分勝手で、まだまだ子供なんだ。 「俺こそゴメンな。不安にさせちゃって。」 「だって、あの時だけだよ?ロボが…好きって言ってくれたの。」 「ニコだって言ってくれてないだろ? でも、ニコって毎日好きとか言われたいタイプだったのか~。」 ロボのバカッッ 「ちゃかさないでよ。」 「茶化してないよ。 ニコが好きだよ。これからはちゃんと言う。毎日!ん~、いつも!好きだ~!!!」 そんなに叫ばれてもねぇ… 「あのねぇ、本当にバカ(笑)第一さ、付き合おうとも言われてないのに、毎日好きなんておか「付きあおう!! ニコ。」 話し途中だし、なんかこうもっと大人な雰囲気が良かったんだけど… 「はいはい。宜しくね。」 ロボは力いっぱいニコを抱き締めた。 「無くしたものは、戻ってこなくても、その分俺が埋めてあげるから。だからもっと、気楽にいて。」 「うん!」 ロボ、ありがとう。 【地蔵堂】 「ニコ、元気になって良かったですね~。」 「そうね。ニコには借りがあるもの。笑っててもらわないとね。」 社長が煙草に火をつける。たぶんプッチーニの時だろう。 「社長~!煙草は控えて下さいよ。長生きしてくれなきゃ、困りますよ。」 「あら、よっちゃん心配してくれてるの?」 乙女みたいな顔でよっちゃんの顔を覗き込む。 「そりゃ…そうですよ!とにかく生きてて下さい。嫌ですよ、毎日社長の墓掃除なんて。」 社長はクスッと笑うと、吸い始めたばかりの煙草の火を消した。 「そうね。そうだったわね。何で忘れちゃうのかしらね…、大事なこと。」 皆、一人で生きてるんじゃないのに、ニコに教えてるつもりだったのにね。 まだまだ生きて、よっちゃんの結婚相手を探さないと… 「ねぇ、よっちゃん?一週間休みあげるから、彼女作ってきて頂戴。」 よっちゃんは仰け反って驚いた。 「え!?んなの、無理ですて!」 無理ムリって、顔の前で手を振っている。 「よっちゃぁん…お願い。」 上目遣いで近寄ってくる社長。 壁に追いやられる。 「社長、あの~近づきすぎですって!」 「お・願・い」 よっちゃんにピタッッとくっつく 「嫌・だ!ギャー!!」 【ニコとロボ】 「あ、今よっちゃんの叫び声が聞こえた気がした。」 ニコがゾッとした表情をする。 「俺もした…。」 社長、またイジメてるな…? 「よっちゃんの女嫌いってさ、絶対社長のせいだよね~。」 女嫌いというか、何というか。 「いいんじゃない?アレもアレで幸せなんだよ。」 よっちゃんと社長、お似合いだよねぇ。 「そうだよね。(笑)ま、いっか。」 ニコとロボは目を合わせて笑った。 (よっちゃん「助け合いじゃねぇのかよ…」) 終わり
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○学校 ○クラス ムーちゃんのカバンにアップ その側をニコが通る ニコ「ん?あれ?むーちゃんさ、カバン変えた?」 むーちゃん「さすが我が友!よくぞ気づいた!!」 ニコ「しかもこれ今すごい流行ってるやつじゃん!!」 むーちゃん「そだよ~!このパンダのがかわいいでしょ」 そのカバンには愛ラブパンダと描かれている 続々と集まってくるクラスの女子達 女子1「うわ~かわいい!」 女子2「いいなぁ~!」 ニコNA「女の子にとって、流行についていくことは大事なことだ。 とみんなは思っているかもしれないが、私は別に思わない」 ○街 ○店 ムーちゃん「ここで、買ったんだぁ」 近くの品々を手に取るニコ。 ちょっとした小物を見る ニコ「わっ!高っ!」 ムーちゃん「ちょっとニコ!・・・声でかい」 ニコ(小声で)「ごめん。だってさ、これなんかこんなちっちゃいのに4000円もするんだよ?」 ムーちゃん「貧乏臭いこと言うのやめなさいよ。ブランドなんてこんくらいするって」 ニコ「ふーん。私には無縁だなぁ」 ムーちゃん「ニコもこんなのつけたらかわいいのに」 パンダの飾りのついた髪留めをニコにつけるムーちゃん ムーちゃん「似合ってるよ」 ニコ「ちょっと笑ってるじゃん」 少し怒るニコ ムーちゃん「ムスっとしないの!」 ニコ「ごめん・・」 ニコNA「みんないつかは捨てるくせに、他人を気にして流行に飛び乗っては高いものをたくさん買うのだ」 ○ロボの家の前 歩いているニコ ロボのマーックスという声が外まで響く ○ロボの家 ニコ「う る さ い!!」 ロボ「んあ?にこ?」 ニコ「外まで響く大声出さないの!」 ロボ「ご~めん~。ちょっとはしゃいじゃってさ!」 ニコ「何?なんかあったの?」 ロボ「いや、ん・・」 ニコ「ちょっと言いなさいよ」 ロボ「新しいロボット買ったんだ~」 呆れるニコ ニコ「もう~。お金ないのになんで買うかな」 ロボ「だってこのロボ流行ってるんだよ?」 ニコ「もうロボなんか知らない」 ロボ「ご~め~ん~ってば~に~こ~!」 ニコNa「みんなして、流行がどうだのといいだして、馬鹿みたいだ」 ○ニコの部屋 ニコ「あ~。少し言い過ぎたかな」 携帯液晶にロボの文字 ニコ「謝ろっかな~・・まぁ・・・でもなぁ~ いっか、たまに叱るくらい」 ○ニコの家(リビング) ニコの父「あれ?一海は?」 ニコの母「あら、いないわね。 ニコー!!一海知らないー?」 二階に問いかける母 ニコ「しらなーい!」 ニコの父「なんて?」 ニコの母「知らないって」 ニコの父「遅いなぁ、ご飯食べちゃおうか?」 ニコの母「う~ん・・・そうね」 ○ロボの家 ロボ「なんで怒られたんだろ?」 液晶画面にニコの文字 ロボ「何かあったのかな~、聞こうかな~」 ○ニコの家 二階から降りてくるニコ ニコ「一海ちゃん遅いね」 ニコの母「そうね、どうしてかしら」 ニコ「また、どうせ、男でしょ?」 冷蔵庫をあけながらニコ ニコの父「・・・・・・」 ニコの母「あなた一海だって大人なんだから、何もムスっとすることないじゃない」 ニコ「そうそう。一海ちゃんモテるんだし」 ニコの父「ニコはそんなことないよな?男と出来てるなんて」 ニコ「な、なにいってんの?あるわけ無いでしょ」 ニコの父「あるのか?あるんならお父さん、お父さん辞めるぞ?」 ニコ「無いって。安心してよ」 ニコNa「私がここで、ロボと付き合ってるなんて言い出したらどうなるのだろう? お父さんは気を失ってしまうかもしれない。言い換えればそれだけ私のことを気にしてくれているということだが」 ○地蔵堂 社長「よっちゃ~ん!ちょっとここにホコリが溜まってるんだけど!」 よっちゃん「はいは~い」 下から上がってくるよっちゃん ほうきを持っている 社長「あら、仕事の速いこと」 よっちゃん「社長の言いそうなことならなんとなく分かりますから」 社長「わかるんなら先に掃除しておきなさいよ」 よっちゃん「・・は~い」 ニコNa「なんでみんなそんなに他人や世間のことを気にし続けられるのだろうか? 昔はこんなこと思わなかったのに、今思ってる自分がいた」 ○ニコの家(リビング) 3人でなべをつつく ニコ「これおいしいね」 ニコの母「でしょ?ちょっと奮発していいお肉買っちゃった」 ニコの父「俺の稼いだ金で食う肉は旨いなぁ!」 ニコの母「やだお父さん!みすぼらしいこと言わないで」 ニコの父「なにがみすぼらしいんだ!誇りに思いなさいよ。誇りに」 ニコ「お父さん、ありがとうございます」 ニコの父「なんだか、・・・照れるな」 テレビではニュースをやっている ニュースキャスター「では、続いてのニュースです。 昨夜未明から、都内のパチンコ店で、男が押し入り現金約300万円を奪い 未だ逃走中とのことです。男はパンダの柄の入ったTシャツを着ており、 そこには愛ラブパンダと書いてあるそうです。 ニコの母「あら、やだ、物騒ね」 ニュースキャスター「ちょ、ちょっと待ってください えー、只今入りました情報によりますと、人質を独り連れて逃走中とのことです しゃ、しゃしん?写真があるそうなので えー、こちらです」 でかでかと移る一海ちゃんの写真 ニュースキャスター「都内在住、林一海さん、25歳 とのことです」 ニコ「ん?」 ニコの母「ん?」 ニコの父「ん?」 ○ニコの家(外観) 3人「エエエエエエエエエエエエエ!!!!!?」 揺れる家 ○ニコの家(リビング) ニコ「嘘でしょ!?」 ニコの母「ちょっとお父さん?」 気絶する父 ニコ「警察!警察!」 ニコNa「そういえば、私は他人のことを考えないなんてカッコをつけれるほど大人じゃなかった。 くだらないことを考えていた自分が嫌になるくらい一海ちゃんのことを心配している自分がいた。」 タイトル「セクシーボイスアンドロボ2」 ○地蔵堂(外観) 地蔵堂の前を走り去るトラクター それと入れ違いにフレームインしてくるニコ ○地蔵堂 まだ掃除をしているよっちゃん どたどたと入り込んでくるニコ よっちゃん「おい!はしりまわるんじゃねぇよ! 掃除したばっかなんだからよ!」 ニコ「それどこじゃないの!!」 社長「なに?どうしたの?大声出しちゃって・・・」 ニコ「一海ちゃんが・・・一海ちゃんが・・・!」 ○ロボの家 携帯の画面を見ているロボ ロボ「あー、どうしよっかな・・・何があったか気になるな・・ ・・・・ ・・よし!聞こう!!」 ○地蔵堂 ニコの携帯が鳴る ニコ「一海ちゃん!?・・・なんだ、ロボか」 ○ロボの家 ロボ「あのさ、ニコ?今日・・」 ○地蔵堂 ニコ「ロボ!!いいから早く地蔵堂に来て!!!」 ○ロボの家 ロボ「ええ!?いきなし何!?」 ○地蔵堂 ニコ「理由は後で話すから!」 ○車内(トラクター) 一海「ちょっと!離しなさいよ!!あんた自分で何してんのか分かってんの?!」 両手を縄で縛られている一海 パンダ柄の男「っるせぇよ!ちょっと黙っとけ!!」 一海「そっちこそ黙んなさいよ!!パンダ野郎!何!?逆恨み!?」 パンダ野郎「今、流行ってんだよ!このブランド!」 一海「女物じゃない!それ!」 パンダ野郎「し・・・知ってるよ!馬鹿野郎!男が着たら逆におしゃれなんだよ!」 一海「あんた昔っからそういうとこあるよね」 パンダ野郎「いいから黙っとけ!」 一海「あっ・・・!」 パンダ野郎「なんだよ!?」 一海「こっち環七出れないよ!」 パンダ野郎「ああ!?てめぇがこっちって・・・馬鹿野郎!!」 ○地蔵堂(外観) 地蔵堂の前をさっきと逆方向に走り去るトラクター それと入れ違いにフレームインするロボ ○地蔵堂 ロボ「なに!?どーしたの!?」 ニコ「か、一海ちゃんが誘拐されちゃった!!!」 ロボ「えええええ!?嘘でしょ!?ど、ど、どどどうすんの?」 よっちゃん「落ち着けよ。警察の馬鹿に任せてる暇あるんなら俺たちで探したほうが早いぜ」 ニコ「いま、社長に探してもらってるの」 ロボ「探すって、ど、ど、どうやって?」 後ろのほうで電話をかけている社長 電話を切るとすぐにこっちを向く、ピントが社長に合う 社長「白いトラクターに乗ってるって。まだ、この近くにいるらしいわ!」 ニコ「さすが!ロボ行くよ!!」 ロボ「ロボ出動します!!!」 ○ロボの車 ロボ「ちょ、狭い狭い!!みんな乗んなくてもいいでしょ!」 ニコ「早く!ロボ!」 社長「とりあえず真っ直ぐ行ってでっかい通りに出なさい」 ロボ「でもせま・・・」 よっちゃん「いいから早く出せよ!」 ○地蔵堂(外観) トラクターとさっきと同じ方向に動き出すロボの車 ○車内(トラクター) 一海「あんた、何?さっきの銃本物?」 パンダ野郎「本物だよ、騒いだらぶっ放すからな」 一海「なんでこんなことしてんのよ」 パンダ野郎「うっるせぇなぁ、運転に集中できねぇだろ馬鹿野郎」 一海「ってゆーかこの縄はずしなさいよ!」 パンダ野郎「外したら逃げんだろうが」 一海「逃げないから」 パンダ野郎「……それ付けてないとてめぇ共犯扱いされっぞ」 一海「・・・・・・。あっそ」 パトカーの音が聞こえる パンダ野郎「くっそ、こりゃカーチェイスになるんかな?」 一海「安全運転しなさいよ!」 パンダ野郎「ゆっくり走って捕まったら終わりじゃねぇか!」 一海「なら私を巻き込まないでよ!」 パンダ野郎「ああ、もううっせぇな、人質いたほうが犯人っぽいだろうが」 一海「ほんとあんた何にも変わってない」 パンダ野郎「るせぇよ」 ○ロボの車 ロボ「ニコ?あのさ、一海ちゃんの声とか聞こえる方向わかんないの?」 ニコ「しーっ!今やってる」 静かになる車内 ごみごみとした街の音と映像が点滅する ニコ「だめ。ノイズが多すぎてわかんない」 ロボ「くっそー。どっち行きゃいいかわかんないよ!」 社長が窓の外を見ている 社長「あら、あそこのあれ?」 よっちゃん「あ!あれ、白いトラクターじゃん!」 前の道路を白いトラクターが走り去る ニコ「ちょっと待って。」 再び聴覚を集中させるニコ 一海とパンダ野郎の会話が途切れ途切れ聞こえる ニコ「一海ちゃんの声が聞こえる!間違いない!あれよ!」 ロボ「よーっし!マックスッっっ!スターット!!」 社長「あ!そういえば・・・これつけていい?」 パトランプを取り出す社長 よっちゃん「さすが社長!準備がいい!」 社長「ありがとう、よっちゃん」 よっちゃん「そんな、お礼なんて・・」 ニコ「いいから行くよ!」 ○大通り サイレンを鳴らし、追跡するシトロエン・2CV それから逃げるトラクター ○車内(トラクター) パンダ野郎「んがああ!!くそっ!! どけっ!どけっ!」 右へ左へ車体を揺らしながらスピードを出し逃げる 一海がそれにつられ左右に揺れる パンダ野郎「なんで分かったんだよ!」 ミラーから車を確認するパンダ野郎 パンダ野郎「んあ?あれ面パトじゃねぇか!」 一海「ちょ・・・ちょっと!スピード出しす・・・気持ち悪い・・」 窓から顔を出す一海 ○ロボの車 後部座席から身を乗り出す社長とよっちゃん ニコ「あれ!?一海ちゃんだ!ほら」 社長「あらほんと」 よっちゃん「ロボぉおおお!!いけええええ!!」 ロボ「マックスダーッシュ!!」 窓から顔を出し、手を振るニコ ニコ「一海ちゃーん!!」 ○車内(トラクター) 一海「ん・・・?ニコ!?」 ○路上(歩道) 取締りを行っている警官2人 警官1「君ねぇ・・・いくら急いでるからって言っても こんな大通りでスピード違反なんて、みっともないよ? 俺たちだって他の仕事あるんだからさあ」 取締りを受けている男はずっとよそ見をしている 警官2「てめぇどこ見て・・」 そう言った瞬間警官2人の後ろを猛スピードで走りぬける2台の車体 警官2人の帽子が飛ぶ 取締りを受けている男「警官さん!早く!捕まえないとあいつら!」 ○警視庁(外観) ○警視庁 鳴っている電話 それをとる刑事A 刑事A「え!?なにぃ?うん、おう、おう!分かった今行く!」 ○警視庁(外観) 数台のパトカーが建物から出ていく ○ニコの家(外観) ○ニコの家 ニコの母「ええ。そうです。ええ、うちの娘が。はい」 ニコの父「ねぇ、なんて?見つかったって?」 ニコの母「ちょっと!静かにしてよ!何言ってるか分からなくなるでしょ!」 ニコの父「もう~!心配なんだよ~!」 ニコの母「なら静かにして!」 喧嘩を続ける2人 ○大通り サイレンを鳴らし、追跡するシトロエン・2CV それから逃げるトラクター さらに後ろから来るパトカー ○パトカー 刑事1「なんだぁ!?こんな大通りでバカ騒ぎか!? あの面パトはどこのだ!?」 刑事2「あんな面パトいないっス!」 刑事1「なぁにぃ?なおさらだ捕まえろッッ!!」 ○ロボの車 バックミラーを覗くロボ ロボ「あれ?パトカー来てない?」 ○パトカー スピーカーを使って叫ぶ刑事 刑事1「おい!そこのエセ警察!止まれ!!捕まえるぞ!」 ○ロボの車 ロボ&ニコ「ええええええええ!?」 ニコ「まずいんじゃないの!?ロボ!」 ロボ「俺に言うなよぉ!!」 社長「しーらないっと」
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【心霊スポット】 高野山、比叡山とともに日本の三大霊場に数えられる恐山。 「死者のふるさと」と呼ばれるこの山には、死者の霊が集まって来るという。 そのため、死んだ者の面影を一目なりとも眺めたい、という切ない希望をもって参拝する者があとを絶たない。 霊場内にある湯治場から窓を見ていると、会いたいと思う人があの世から現れ。その窓の前を通り地蔵堂へと向かうのを見ることがあるという。 しかし、決して言葉を掛けることはできない。 その禁を破って言葉を掛けると恐ろしい目に遭うという。 http //www.mutsucci.or.jp/kanko/m-osorezan.htm
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彫金 飾金具 柱根巻 金物 総門:蓮・唐草 山門:経典 手水舎:双魚・波濤 地蔵堂:蓮・唐草 聖徳太子殿:— 五重塔:— 鐘楼:— 本堂:龍 本堂宮殿:蓮・波濤 観音堂:鳳凰 釈迦堂:獅子 渡り廊下(釈迦堂側):立ち獅子 渡り廊下(観音堂側):麒麟 経蔵:— 廻向堂:— 奥の院 開山堂:鳳凰 奥の院 唐門:五輪塔・雲 本館棟: 講堂: 檀信徒会館 『久世飛龍閣』:宝相華・唐草 壇信徒会館 『三草山』 南門:老亀・波濤 北門:天馬 須弥壇 金物 総門:— 山門: 手水舎:— 地蔵堂:寿帯・菊・唐草 聖徳太子殿: 五重塔: 鐘楼:— 本堂:龍 本堂宮殿:— 観音堂:鳳凰 釈迦堂:獅子 渡り廊下(釈迦堂側):— 渡り廊下(観音堂側):— 経蔵:法輪・仏具・唐草など 廻向堂:鳳凰・鸚鵡・蓮・唐草など 奥の院 開山堂:— 奥の院 唐門:— 本館棟:— 講堂:— 檀信徒会館 『久世飛龍閣』:— 壇信徒会館 『三草山』:— 南門:— 北門:— 桟唐戸 金物
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お知らせ 教え 総 門 真如橋 山門 手水舎 地蔵堂 聖徳太子殿 五重塔 鐘楼 本堂 観音堂 釈迦堂 渡廊下 経蔵 廻向堂 奥の院 開山堂 寺務所 講堂 「カンボジア王国ノロドム・シアヌーク国王陛下 国際佛教記念ホール」 檀信徒会館 『久世飛龍閣』 久世庵 無上庵 壇信徒会館 『三草山』 五百羅漢公園 南門 北門 五輪塔 日本庭園 日本の春夏秋冬、四季折々の情景を彩る庭園 梅林公園 桜 ツツジの庭園 紅葉 石南花の園 槙の庭園 四国青石の庭園 太湖石の庭園 牡丹園 北山台杉の庭園 五百羅漢公園 石庭 蘇鉄 日本一 松 日本屈指の名木 仁王像 山門 二十八部衆 風神・雷神 観音堂 阿弥陀三尊佛 本堂 釈迦牟尼世尊像 釈迦堂 観世音菩薩像 観音堂 釈迦涅槃像(秘仏) 五重塔 聖徳太子像(秘仏) 聖徳太子殿 地蔵菩薩像 地蔵堂 釈迦牟尼世尊像 奥の院脇庭園 釈迦牟尼世尊像 経蔵 阿弥陀三尊佛像 廻向堂 仁王像 南門 釈迦三尊佛像 山門上層 多聞天・増長天 総門 釈迦如来・五比丘 講堂 五百羅漢像 五百羅漢公園 邪鬼 山門 伝統芸術の粋 匠の技術 韓国極彩色 仏像彫刻 木彫刻 仏具 石彫刻 石灯籠 世界ギネス記録認定 彫金 飾金具 青磁 龍泉 木彫刻 建築 宮大工 瓦 左官 石積み・石工事 木彫刻 仏教インテリア 絨毯・織物 仏教インテリア 家具 梵鐘 鍍金加工 畳 建具 表具 高蒔絵 漆 食器 陶芸 絵画 天井画・襖絵 彫刻に込められた意味 木彫刻~念佛宗(念仏宗)無量寿寺 佛教之王堂 彫刻に込められた意味 飾金具~念佛宗(念仏宗)無量寿寺 佛教之王堂 彫刻一覧~本 堂 念佛宗(念仏宗)無量寿寺 佛教之王堂 彫刻一覧~釈迦堂 念佛宗(念仏宗)無量寿寺 佛教之王堂 彫刻一覧~観音堂 念佛宗(念仏宗)無量寿寺 佛教之王堂 彫刻一覧~山 門 念佛宗(念仏宗)無量寿寺 佛教之王堂 彫刻一覧~渡廊下 念佛宗(念仏宗)無量寿寺 佛教之王堂 彫刻一覧~地蔵堂 念佛宗(念仏宗)無量寿寺 佛教之王堂 彫刻一覧~鐘 楼 念佛宗(念仏宗)無量寿寺 佛教之王堂 彫刻一覧~経 蔵 念佛宗(念仏宗)無量寿寺 佛教之王堂 彫刻一覧~廻向堂 念佛宗(念仏宗)無量寿寺 佛教之王堂 彫刻一覧~奥の院 念佛宗(念仏宗)無量寿寺 佛教之王堂 彫刻一覧~奥の院厨子 念佛宗(念仏宗)無量寿寺 佛教之王堂 彫刻一覧~奥の院唐門 念佛宗(念仏宗)無量寿寺 佛教之王堂 彫刻一覧~奥の院築地塀 念佛宗(念仏宗)無量寿寺 佛教之王堂 彫刻一覧~五重塔 念佛宗(念仏宗)無量寿寺 佛教之王堂 彫刻一覧~太子殿 念佛宗(念仏宗)無量寿寺 佛教之王堂 彫刻一覧~手水舎 念佛宗(念仏宗)無量寿寺 佛教之王堂 彫刻一覧~本堂宮殿 念佛宗(念仏宗)無量寿寺 佛教之王堂 彫刻一覧~太子殿宮殿 念佛宗(念仏宗)無量寿寺 佛教之王堂 アクセス・交通手段 ナーランダ僧院 今日: - 昨日: -
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2-89様 の数週間前の話。 (ん? 何か視界の中に違和感を感じた) 「地蔵堂 あれ? 中に人影」 私は地蔵堂に駆け込んだ 「よっちゃんっ」 「おぉー ニコ 久しぶりだな」 「いつ 帰ってきたの?」 「昨日の夜にな」 地蔵堂の中には まだ怪しい品々は並んでなくて、よっちゃんが一人 お店の中を掃除していた。 それから私たちは今まであった事を、社長の楽しい?遊びの話 私は高校生になった事 ロボとは なんとなく会わなくなった事を話した 「そうか・・・あっ社長ならもうすぐ帰ってくると思うよ また仕事始めるんで挨拶に 行ってるだけだから」 「ううん また明日来る 今日はまだやる事があるから じゃぁね」 私は走った三年前のあの頃のように・・・むーちゃんとは相変わらず友達だし 彼氏なんてモノもほんの一瞬できたりもした お父さんとお母さんは時々ケンカするけど仲は良いみたい 一海ちゃんは就職をして一人暮らしの資金を 貯めていると言ってたけどあの洋服の増えようではまだ先の話だろう。 これなら大丈夫・・・ ロボに 「(カンカンカンカンカン ガチャ)ロボ いるっ?!」 鍵が掛かっている そうだよ いつもいつも部屋に居るわけないよね 「あれ? これ」 部屋の中を覗くと三年前ロボが昭子さんの所に行った時と同じ光景があった。 いつでも会えると思っていたのが いつの間にか理由がないと会えないと思うようになり それも些細な理由ではダメな気がして今まで会えなかった、 でも今日、社長とよっちゃんが帰ってきてくれた。 うれしくて うれしくて私 走って・・・・ 「バカ バカって バカは私だ」 ただ意地になっていただけだ、成長し変わったと ロボに一々相談しない 子供っぽいロボの相手などしてられないと 大きな理由が必要だと言い訳をして でも違った、ロボはいつも私の中にいて 相談したり遊んだり頼ってた・・・ 会いたい 理由なんかどうだっていい 会いたいよ ロボォ 「どこいったのよぉ」 もう おそい・・・・・ (カン カン カン カン カン) !! 「ニ コ ?」 「ロ ボ」 ロボを呼ぶ声が涙のようにこぼれた 「あれ? 制服 あ 高校生になったんだ それに何かちょっと一海ちゃんに似てきてるぅ」 一海ちゃんに似てる?そう言われて何故か うれしかった 「久しぶりじゃん どうしたの 急に」 (そう言いながらロボはドアの鍵を開け部屋に入ろうとする) 「ロボ どこか行ってたの?」 私はまた不安になった、ロボに好きな人ができて今はその人と暮らしていて たまたま部屋に帰って来ただけじゃないかと 「いや 時間つぶして晩ご飯の材料買って来ただけだよ どうして?」 「だって これ」 (白いカバーの掛けられた机やロボット達を力なく指差す) 「あぁ これ これねー 二、三日前から何か かゆくて今日 バルサンしたんだ」 「何でカバーなんか掛けるの 何で鍵なんか掛けるのよ」 のん気に話すロボにイラついて 私は怒鳴ってしまった 「ニコ だいじょうぶ? どうしたの?」 「社長とよっちゃんが帰ってきたの、それでまたロボに会えると思って来たらロボは居なくて そしたらロボが昭子さんの所行った時の事思い出して 不安で不安で・・・ 今までずっと会いに来ないで急にやって来て 自分勝手な事言ってるの分かってる けど、いつのまにか理由がないとロボに会えなくなってて どーやったら、何かいい理由が あ~何言ってんだ 私」 「カバーを掛けてたのはロボット達がけむたいんじゃなかと思って 鍵を掛けてたのは誰か来てドアを開けて 煙が外に出ると大騒ぎになるだろ だからだよ どう 納得した?」 私の言葉を遮り ロボがなだめる様にやさしく話してくれた 「・・・・・うん 納得した」 うん 安心したよ 「そう よかった・・・・ おれも 同じだよ ニコどうしてんのかな~? 忙しいのかな? でも邪魔しちゃ悪いなぁとか色々考えてさ」 「なんだ 同じかぁ」 「おなじだよっ (スッ)」 そういえばロボと握手するの これが初めて 「!! 社長とよっちゃん 帰って来たんだって? 今から行ってみる?」 「ううん 今日はいいや よっちゃんに明日また行くって言ったし だから明日一緒に行こっ」 「わかった いや 了解しましたっ ニコリン大佐」 「よしっ」 「おぉ!」 「は は は は は じゃぁ わたし カレー作るよ 材料あるかな~?」 「じゃーん これ カレーの材料(鼻をこすり親指を突き出す) さぁ さぁ いつまでもこんな所でぇ 上がった上がったぁ」 私はほんの数時間の間に とてつもない不安と 途方もない後悔を経験し やり直す事ができた もうこんな経験はしたくない 素直になろう 会いたい時は会いに行こう 言いたい事は伝えよう 「ねぇ ロボ そういえばさっき 私の事 一海ちゃんに似てきたって言ってたよね それって 私に ときめいた?」 次の日 私たちは地蔵堂に行き社長にスパイになりたいと志願した。 (ロボはほんの少し抵抗したけど) 社長とよっちゃんは特に驚いた様子もなく むしろもっと早く来れなかったのと言わんばかりに 仕事の話を始めた。 どうやら ロボと再会できた私は人生最高にテンションが上がってたらしい、 やりますよ やらせてもらいます。 あぁ それと 私があの時 ロボにした質問の答え 秘密だよ、 だって私たちは スパイ! だもん おわり